【7】2009年の有馬記念から学ぶこと

今までのおさらい的なレース回顧になりますが、勉強の意味も含めて聞いて下さい。

たくさんのレースで勝負はするなと、何度も繰り返し言って来ました。
理由は、1レースあたりの分析に費やす時間が少なくなるからです。
考えれば考える程、単勝は当たり易くなります。
(それ以外の馬券はそうとも言えない)

2009年の有馬記念で言えば、前の年の2008年の有馬記念で、勝負をせず単勝を少し買い、観戦に努めた時の馬券が、ドリームジャーニーの単勝でした。
そのレースは落としましたが、代わりにドリームジャーニーに関しては相当に知識がついたと思っています。
2009年時も、無理のないステップで有馬記念に出てくれば、勝負できるなと思っていましたが、まさに理想的なローテーションでの出走。
これが、この馬を本命にした理由の一つ。

更に、騎手は(一流とは言えないまでも)ずっとこの馬に乗り続けている男、池添謙一。

三つ目は、有馬記念へのステップが良かった事です。

20年程前の有馬記念への王道ステップは、天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念でした。

ところが最近はこれが変わって来ており、天皇賞かジャパンカップのどちらかをパスした方が、断然成績は上です。

これは、G1を連戦するということが、想像以上に馬を消耗させるからだと思い
ます。

私の記憶の中には、天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念を連覇した馬は、ここ20年の間にはゼンノロブロイしかいません。

通常、天皇賞秋やジャパンカップに直接参戦するのではなく、毎日王冠とかオールカマーなどのステップレースをはさみますから、それを数えると秋に4戦ということになります。
これは、明らかにオーバーペース。ガス欠になります。

昔はそれでも成り立っていたのかも知れませんが、時代は変わって来ています。

最後の理由は、一番人気に推されたのが、三歳牝馬のブエナビスタであったことです。有馬記念では牝馬の単勝はいらないというのが、持論の一つであることと、ブエナビスタはこの年、ほとんど休む事なく重賞(G1が多い)を使われ続けています。夏に放牧に出す事もなく、なんとこの年重賞を7戦。

これは明らかに使い過ぎです。危険な一番人気馬、そのものですね。
(それでも僅差の2着に来ている事を考えると、ブエナビスタは相当な馬です)

競馬は記憶力のスポーツであると同時に、単勝は知識を裏切らない、ということを示す良い例です。


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