【法則9】馬券の買い方を極めよ

競馬の実力が中級以上の方なら、この言葉にピンとくるものがあると思います。

突き詰めて言えば「競馬というものは、馬券の買い方が難しい」と言えます。

この原稿を執筆している現在で、JRAには9種類の馬券が存在します。
単勝、複勝、枠連、ワイド、馬連、馬単、三連複、三連単、WIN5です。

このレポートをお読みの方は、普段どんな馬券を買われていますか?
馬連とか、三連単で勝負されている方が多いのではないでしょうか。

何度も言いますが、このレポートを読み終えた頃には、是非とも単勝党に鞍替えして頂きたいと思っております。
理由は既に説明している通りです。

ですが、競馬にはどうしても、単勝一点勝負ではうまくいかないレースも存在します。そんな時のための方法を、ご紹介しましょう。

ハッキリ言って、この章を読むだけで、レポートの代金は元が取れます。
それほど実践的な内容です。

あなたが本レポートの内容を全て身に付けたと仮定して、次の週末にレースに望むというイメージを持って下さい。

さて、いつものように競馬新聞を購入し、ビール片手に予想を始めました。
今週はG1レースがあります。
とても楽しみです。ここのところ負け続けているあなたは、今週こそは!と意気揚々です。
予想をすること一時間、二時間。

うーむ。どうしても本命が絞れません。
単勝候補が4点程あり、どうしてもそこから先が決まりません。
うん、競馬をやっていれば、確かにそんなこともありますよね。

さて、ここで問題です。

こんな時は、どのように勝負すればいいのでしょう?
少し考えてみて下さい。
ヒントは今までのレポート部分に書いてあります。












正解は「このレースでは、勝負しない」というものです。
身も蓋もない答えのようですが、これが正解中の正解です。

私の馬券術の中で最も大事な事は、「実行力」。
「勝負をしない」というのも、立派な実行力の一つです。

株式相場の格言に「休むも相場」という金言がありますが、それと全く同じです。

全くの観戦レースに指定しまうのもよし。
1000円程買って、参加レースにするのもよし。
とにかく、勝負レースにしないことが大切です。

ハッキリ言ってこれが大正解なのですが、それでもどうしてもこのレースで勝負したいとか、全く手を出せない程に自信がないというわけではないという場合もあるでしょう。

ですが単勝一点には絞れない。
ではそんな時はどうするか?

現実的にはそういうレースは多いと思います。

私の馬券術のキモとなる部分でもありますので、しっかり勉強して身につけて下さい。

モデルレースとして、以下の様な競争をイメージして下さい。

フルゲート18頭のレースを想定し、条件等は全て一緒とします。
資金は10000円とします。

【サンプルレース1】
単勝オッズ

あとは20倍以上

まあ、割とよく目にするオッズですね。
要は、一頭抜けた馬がいるレースです。
オルフェーブルがG2に出てきた、とイメージして頂ければOKです。

あなたは本命馬を二番人気馬、三番人気馬、五番人気馬の3頭で絞りきれていません。

さあ、あなたならどう買いますか?
私ならこう買います。

二番人気、三番人気、五番人気の単勝を購入。(つまり単勝の複数点買い)

金額配分は、自信の大きさで決めて構いません。

三頭がどれも等しく自信があるというのであれば、どの馬が買っても大体同じくらいの払い戻しになるように、

例えば、
二番人気 5000円
三番人気 3500円
五番人気 1500円
とか。

二番人気馬が大本命で、他は若干抑えて買いたいのなら、

例えば、
二番人気 7000円
三番人気 2000円
五番人気 1000円
とか。

配分はいろいろです。

お話したいのは、資金配分の事ではなく、単勝は、一点買いにこだわる必要はないという点です。
単勝馬券というと、何となく一点に絞らなければならない気になりますが、そんなルールは一切ありませんので。
では、次の場合はどうでしょうか?

【サンプルレース2】
単勝オッズ

あとは20倍以上

さきほどのレースと、全く一緒です。
違うのは、あなたは本命を一番人気・三番人気の2頭で迷っています。

さあ、馬券はどう買いましょう?

先ほどと同じ買い方ではダメなのはわかりますよね。

単勝が140円では、10000円全額投資しても利益は4000円です。
期待値という観点から、このような馬券は購入すべきではありません。
例えどんなに自信があってもです。
使い古された格言ではありますが、競馬は所詮競馬です。

オルフェーブルやディープインパクトであっても、18頭のうちの1頭に過ぎません。
落馬するかも知れないし、故障するかも知れない。
出遅れる事もあるし、進路妨害もあり得る。
もしかしたら体調が悪いかもしれない。
実は調教で、全く走らなかったのかもしれない。

しかし、切れるだけの材料はない。
実力は断然だし、臨戦過程も文句の付けようがない。
この競馬場では負け無しで、この距離もベストと言える。
騎手もデビュー以来ずっと乗り続けている超一流騎手。
他の馬は明らかに格下。

多分、この馬が勝つだろう。

しかし、外国人騎手にスイッチした三番人気の馬が不気味だ。
重賞実績はないものの今季絶好調で、ここまで四連勝。
しかも絶好枠を引いた。
重圧もないだろうし、マイペースで競馬が出来そう。
逆転のチャンスは、ある。

こんな感じのレースです。
イメージ出来ましたか?

さて、あなたならどうしますか?
どういう馬券を買いましょうか?

予算は、先ほどと同様の10000円です。
この10000円を、どのように投資しましょうか?
馬券は単勝?三連単?馬連?

先ほどと同様、少し考えてみて下さい。
考えがまとまりましたら、私の買い方を説明します。

私なら、このように買います。

どうでしたか?
あなたの買い目と同じでしたか?違っていましたか?

複勝馬券については、購入した事がない方も多くいらっしゃると思いますし、実際私もメインの馬券としては使用しません。
しかし、使い方次第では重宝します。

どういうことかと言うと「一番人気馬を切りきれないレースで、他の馬の単複で勝負する」という戦法です。

具体的には、その馬の複勝が200円を超えそうなレースでは、有効な戦略です。

資金の半分を複勝に入れれば、例え一番人気馬が圧勝したとしても、狙いの馬が3着までに入れば、お金は戻ってきます。

キレイな的中とは言えませんが、年間の回収率をプラスにするためには、大当たりとハズレの間にこういうアタリがないと、年間のトータル収支が苦しくなるという事を覚えておいて下さい。

もちろん、一番人気馬が消えれば、収支は大幅にプラスとなります。

複勝馬券については賛否両論あります。

フルゲート18頭だとしても、複勝の的中確率は6分の1ですから、他の馬券と比較して非常に的中確率は高いです。
それはわかりますよね。

実際、大口の投資家の中には、複勝だけで勝負している人も多いです。
但し、その掛け金は最低10万単位、多くは100万単位のものとなります。
一般人の感覚とは、大きな乖離があります。

30万円の利益を目的として、100万円を130円の複勝にぶち込むとか、そういった手法です。

これはこれで理にかなっているのですが、リスクを考えるとやはり私はおすすめ致しません。

それよりも、主力馬券はあくまでも単勝で、その保険として複勝を同額購入するという戦法をレコメンドします。

先ほどのサンプルレースのように、一番人気馬には逆らいにくいが、オッズが低過ぎて一番人気馬から買っていては利益が期待出来ないという時に、この作戦は特に有効です。

一頭の馬が断然人気を集めれば、他の馬のオッズは相対的に高くなります。
当然複勝の倍率も上がるわけで、悪くない狙い目になります。

それならばそこから一歩考えを進歩させて「複勝だけで勝負すればいいのではないか?」という発想が生まれてきそうですね。

実際、私も過去に一度、複勝だけを買うという作戦をとってみたことがあります。

その実体験を元にお話しすると、その作戦は止めた方がいいです。

収支的に大きく伸びないというデメリットもさることながら、複勝を狙い続けると「3着以内を確実にキープしそうな馬」を探す思考になってしまいます。

これがいけません。

一着に来る馬を探すのが競馬の基本です。
あくまでも勝つ馬を探すのではありますが、競馬は何があるかわかりません。
その時に、複勝を買っておけばお金が戻ってくる、という考えです。
複勝で儲ける、というのではありません。
そこを間違えないようにして下さい。
「善戦」と「勝利」は全く違います。

それから、前述のレースにおける、競馬ファンの多くがやりそうな、ダメな馬券の買い方について説明します。

それは「一番人気を一着固定して、三連単を買う」という方法です。

一見筋が通っていそうな馬券なのですが、こういうことをやっているうちは年間収支をプラスにすることは難しいです。

どうしてダメなのかおわかりでしょうか?

答えは、既にレポートの中で述べております。

「競馬は、2着には穴馬が来てもおかしくない。ましてや3着は、どんな馬だって可能性がある。」

この一言に尽きます。

つまり、一番人気一着固定をしても、三連単を取る為には、買い目を減らせないというのが理由になります。
3着には何が来てもおかしくないからです。
総流しか、あるいはそれに近い数の馬券を買う事になります。

馬単や三連単の特徴として、穴馬が来ても一着馬がガチガチの場合、オッズがそれほど高くならないという特徴がありますので、リスクをとった割には低配当、という結果を招く可能性が高いのです。
私は全くおすすめしません。

もしそれでもあなたが、どうしても三連単を買いたいと言うならば、二頭軸マルチにしてみてはいかがでしょうか?

前述のレースで言えば、一番人気馬と三番人気馬の二頭軸マルチにするのです。

これには数学的な裏付けがあります。

一着固定の場合、総流しするとすれば買い目は272点買いとなり、均等買いの場合、最低でも272倍のオッズがつかなければ赤字となります。
説明した通り、ガチガチの馬が一着ですと、いかに三連単と言えども、それほど高配当にはなりません。取りガミの危険性大です。

これが二頭軸マルチの場合、総流ししても買い目は96通りで済み、万馬券になれば元が取れる計算になります。

更に絞って、一番人気馬と三番人気馬を一着固定の総流しでは、64点で済みます。
馬券のイメージとしては、

㈰−㈫−他
㈰−㈫−他
㈫−㈰−他
㈫−他−㈰

という選択です。
勝つのは㈰か㈫、勝たなかった場合でも3着はキープするという考えです。

この方法ですと、一番人気馬がハナ差で2着に敗れたりした場合、かなりの高配当が期待出来ますので、悪くない方法ではないでしょうか。
このように、複勝や三連単も、使い方によっては価値があります。
しかし、あくまでも基本は単勝です。そこを忘れないで下さい。

私の馬券術で必ず守るべき法則とは、おおむね以上です。


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