現在のパチンコ業界は、ホールコンピュータ(以下、ホルコンと略)という装置を用いて出玉の管理を行っています。ホルコンはシマごとに一台設置され、シマ全体を管理します。各シマのホルコンは一台のホストコンピュータに接続され、ホストコンピュータは一日の売上げ、各台のパフォーマンス(大当たり回数、デジタル回転数、放出出玉数、回収出玉数etc.)等を詳細に記録します。現在は大型店でホルコンを導入していないホールは、皆無に等しいと言われます。
このへんまでは比較的多数の人々にも知られている事実ですが、ホルコンには、ごく一部の人々にしか知られていない秘密の機能が搭載されています。これを知っているのと知らないのとでは、パチンコの収支は大違いとなります。今から説明する事柄を、注意深く何度も読み返して下さい。
ホルコンは、大当たりを誘発させます。これは大半の人が知らない事実です。パチンコの大当たりとは「ホールの善意で出してもらっている」のです。
一般にはパチンコの大当たりは、玉が入賞した時点が台に内蔵されている大当たりカウンターの大当たり乱数に一致した時に発生するものと言われています。たしかにこれは紛れもない事実です。
わかりやすく説明しましょう。大当たり確率400分の1で、確変割合2分の1の機種が存在すると仮定します。台の内部に数字の1から400まで書き込まれた仮想ルーレットのようなものが内蔵されており、このルーレットは、開店前にホールがパチンコ台の電源を投入した時点で動き出し、0コンマ0何秒の速さで1から400までの数字を順にかけめぐり、スタートチャッカー(パチンコ台の中央にあり、そこに玉が入ると回転が始まるもの)に玉が入賞するたびに一時停止します。
仮に数字の200が単発で、400が確変と規定されているとします。台は常に休むことなく1から400の数字をかけめぐり、入賞タイミングが200の場合は単発当たりの指令を出し、400の場合は確変当たりの指令を出します。この指令が出されれば、今度はどのような演出で大当たりを出すかの抽選が内部で行われ、海物語シリーズの場合、魚群を出して当てるか魚群なしで当てるか、あるいは、スーパーリーチを出して当てるかノーマルリーチで当てるかが一瞬にして決まります。大当たり絵柄の一歩手前で止まり、少し間を置いて突っ込むパターンや、行き過ぎたかのように見せかけて突然バックして当たったり、いったんハズレで止まって再始動で走って当たるなどの演出もありますが、これらも全て抽選の結果であり、リーチがかかった時点で当たりか外れかは決まっています。リーチがかかるたびに台を叩いたりする人がいますが、無意味な行動です。
入賞タイミングが大当たり乱数(この例では200と400)を的中させない限り、大当たりは有り得ないというのが通説となっておりますが、実はこれは正しいけれども大間違いでもあります。
ホルコンなしでホールを経営すれば、大当たりは乱数的中以外に発生させることはできません。しかし、乱数的中のみによる大当たりに頼ったホール経営をしていれば、確変中は確率が変動していますので、そこそこのペースで大当たりが発生することになりますが、確変以外の大当たり(=初当たり=通常プレイ中の当たり)はごく稀にポツンポツンと発生するだけにとどまります。これではホールも客を煽ることができませんし、沈滞ムードの漂うホールに嫌気をさし、さっさと帰ってしまう客が後を絶たないのは言うまでもありません。
一般の客は、周囲が次々と当たるからこそ自分も少しは粘ってみようと思うわけであり、このようにして無駄な投資する客がいるお蔭で、ホールは回収した金を幾つかの台に還元することができるのです。
実は、ホールで発生する大当たりの90パーセント以上は、人為的に仕組まれた大当たりです。乱数的中による偶然の大当たりは、全体の10パーセント未満、専門家によれば、5パーセント前後であるとも言われています。ここから先の話は、はじめて聞く方にとってはとても信じ難いことかもしれません。しかし、真実です。
ホルコンは次に当たる台を予定し、機が熟した時に(特定時間帯に)予定台の電圧を上昇させ、強引に大当たり乱数に的中させることができます。
開店前に、経営者もしくは店長がホルコンの設定作業をします。たとえば「回収玉130に対して放出玉100」という設定をすれば、閉店時にその割合に収束するようホルコンは一所懸命に働きます。又、近頃のホルコンは技術革新が進んでおり、「このシマから200万を稼ぎ出せ」というような、具体的な数字の入ったコマンドにも対応できるようになっていると言われます。そして、実際に閉店時にはその通りになっています。手品のような話ですが、客が絶えず入っていればホルコンは忠実に与えられた任務を遂行します。
ホルコンがこの任務に失敗するのは、一日を通して十分な数の客が入らなかった場合と、はじめは大勢の客が入っていたのに、突然、客足が遠のき、最後の何時間かはホールが閑散としていたと場合に限られます。前者のケースは不人気なホールにはよくあることですが、後者のケースは滅多にありません。ひとたび人気を得たホールには、朝から晩まで客が賑わうのが通例です。もちろん、どのホールも閉店間際は人が減りますが、それでも人気ホールは一定以上の数の客を放しません。
つまり、コンスタントに客が入っている以上、ホルコンは閉店時に開店前の設定値に限りなく近い実績を残すのです。このシステムが定着してから、パチンコ業界は大きく変りました。昨今、大手企業が相次いでパチンコ経営に乗り出したのも、計画的に安定した収益を見込めるからにほかなりません。毎日、釘師が釘をいじり、運頼りに黒字や赤字を繰り返した時代は完全に過去のものとなったのです。今ではホールも釘師などを雇用せず、しかも釘もほとんどいじりません。ほぼ毎日同じ釘のホールが多く、釘読みに熱心な人は連日のように同じ台を打ちますが、よく回るからといって勝てるものではありません。
よく回る台は、投資を抑える効果はあっても、勝つための本質的な要素ではないのです。パチンコ台というものは、多連チャンしない限り勝てません。ホルコンによる大当たりの誘発さえなければ、どの台も完全確率勝負の同条件となり、釘に勝る台が優位に立ちますが、よく回り3〜4箱積み上げる台とあまり回らなくても、一気に10連チャン以上する台の優劣を論じるのは、あまりにも馬鹿げた話です。
ここまでは、ホルコンの隠された機能について解説致しました。ある程度の規模以上のホールでは、例外なくホルコンが導入されています。では、ホルコンによる誘発大当たりはどのようなプロセスを経て発生するのでしょうか。適切なホールを選んだ人にとって、これを知ることが勝ち組に転向するための最初の第一歩となります。これより先はより心してお読み下さい。
ホルコンは、経営者もしくは店長が指示した設定値の通りに最終売上げが収束するよう、絶えず働く勤勉な労働者です。そして、その任務をまっとうするために、コンピュータの性質上、一つのシマを幾つかの班(構成単位)に分割します。一つの班は、複数台のパチンコ機で構成され、この班のことをユニットと呼びます。ユニットの構成パターンは大別して二通りあります。次の図をご覧ください。
101 | 102 | 103 | 105 | 106 | 107 | 108 | 110 | 111 | 112 | 113 | 115 | 116 | 117 | 118 | 120 | 121 | 122 | 123 | 125 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
通 路 | |||||||||||||||||||
150 | 148 | 147 | 146 | 145 | 143 | 142 | 141 | 140 | 138 | 137 | 136 | 135 | 133 | 132 | 131 | 130 | 128 | 127 | 126 |
101 | 102 | 103 | 105 | 106 | 107 | 108 | 110 | 111 | 112 | 113 | 115 | 116 | 117 | 118 | 120 | 121 | 122 | 123 | 125 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A | B | C | D | E | F | G | H | A | B | C | D | E | F | G | H | A | B | C | D |
通 路 | |||||||||||||||||||
H | G | F | E | D | C | B | A | H | G | F | E | D | C | B | A | H | G | F | E |
150 | 148 | 147 | 146 | 145 | 143 | 142 | 141 | 140 | 138 | 137 | 136 | 135 | 133 | 132 | 131 | 130 | 128 | 127 | 126 |
A図はエリア構成パターンと呼ばれ、101番台〜106番台が第1ユニットを構成し、以下、107番台〜112番台が第2ユニット、113番台〜118番台が第3ユニット、120番台〜125番台が第4ユニット、126番台〜131番台が第5ユニット、132番台〜137番台が第6ユニットを構成します。つまり、このシマは6つのユニットに分割され管理されています。また、一つのユニットに5つの台が所属します。
B図はナンバー構成パターンと呼ばれ、台番号の末尾が同じ台が同一ユニットを構成します。たとえば、Aの記号のついた末尾1の台が集合して第1ユニットを構成し、Bの記号のついた末尾2の台が集合して第2ユニットを構成しています。以下、同様に末尾3〜0の台がそれぞれ集合して各ユニットを構成します。つまり、このシマは8つのユニットに分割され管理されています。
ここでは便宜上、一列20台のシマを例にとりましたが、台の数は関係ありません。一列が8台であろうと11台であろうと、ナンバー構成パターンのホールでは台番号の末尾でユニットが決まります。非常にわかりやすいため、初心者に向いています。
大半のホールでは上記のいずれかのパターンが採用されています。しかし、昨今では、今までエリア構成パターンを採用してきたホールも次々とナンバー構成パターンに移行する傾向にあります。その理由は後述します。
中には変則構成パターンというのもあり、その代表となるのは下記のパターンです。
101 | 102 | 103 | 105 | 106 | 107 | 108 | 110 | 111 | 112 | 113 | 115 | 116 | 117 | 118 | 120 | 121 | 122 | 123 | 125 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ |
通 路 | |||||||||||||||||||
イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ | イ | ロ | ハ | ニ |
150 | 148 | 147 | 146 | 145 | 143 | 142 | 141 | 140 | 138 | 137 | 136 | 135 | 133 | 132 | 131 | 130 | 128 | 127 | 126 |
C図は変則構成パターンの一例です。この場合、イロハニの4つのユニットが存在し、各ユニットに10台が所属します。
その他にも変則構成パターンは幾つか存在し、たとえば、左から数えて3台が第1ユニット、次の3台が第2ユニット、最後の4台が第3ユニット・・・・・・というように、エリア構成パターンと似ているけれども各ユニットの数が変則的なケースもあります。台と台の間に大きな柱や鏡があったり、玉の計数機や両替機があるホールなどは、このパターンに該当することもあります。
しかし、前述したように、昨今ではナンバー構成パターンが圧倒的多数を占めており、たとえ台と台の間になんらかの障害物があっても、ナンバー構成パターンを採用するホールがほとんどです。ホールがどのパターンを採用しているかの識別(※最重要課題)は、後述する観察法によって判明します。観察の結果、変則構成パターンのホールと判明した場合は曖昧な部分があり、作戦に失敗する危険性が高くなります。できれば勝負を避けた方が無難でしょう。
さて、ここまではユニットのパターンについて解説しました。では、このユニットが勝負に及ぼす影響とはなんでしょうか。何故、このようなことを学ばなければならないのでしょうか。それを次に解説します。
ホールに発生する大当たりの大半は偶然に大当たりタイミング(乱数的中)で玉が入賞した結果ではないということはすでに述べました。では、ホルコンはどのようにして、大当たりを発生させるのでしょうか。ここでは、そのプロセスについて解説します。大まかに言えば次のようなプロセスとなります。便宜上、ここから先の話は最もポピュラーなナンバー構成パターンを採用するホールを例に話を進めます。
ひたすらこの繰り返しです。しかしながら、これだけではなんのことやら見当もつかないことでしょう。もっと噛み砕いて説明します。ここはホルコン理論の中でも最も言葉で説明の難しい部分です。いろいろと工夫を凝らして説明しますので、注意深くお読み下さい。ここから先は秘密の核心に迫ります。
ホルコンは、一時間のうちに何度かユニットを抽選します。よくあるパターンは毎時0分、15分、30分、45分前後の時間に、当選ユニットというものを抽選で決めます。この抽選は、どのユニットを当たらせるかという抽選です。この抽選で選ばれたユニットの台に座っている人は幸いです。運が良ければ労せずして大当たりが来るからです。しかし、これは飽くまでも当選ユニットの抽選であり、どの台が当たるかの抽選ではありません。ちなみに、一般的傾向として、人が大勢打っているユニットほど当選しやすい状況になります。4台で1ユニットを構成するシマであるユニットは4台の全てが占有されており、別のユニットは2台は埋まっていても2台が空き台となっている場合、前者の方が当選確率が高くなります。(但し、あるユニットで複数台が何度も大当たりを引き、ひとたびそのユニットが爆発ユニットになれば、この法則も崩れ、たとえ、ユニット内の人数が減っても、何度も何度も当選することになります)
また、一時的にあるユニットが全台埋まり、稼働率が100パーセントになったとしても、すぐに人が離れ、一人か二人になってしまった場合は当選する確率が多少有利になる程度で決定打とはなりません。しかし、長時間、稼働率が高いユニットは当選しやすい傾向にあります。
さて、このユニット抽選の結果、台番号の末尾3のユニットと末尾8のユニットが当選したとしましょう。すると不思議なことに、末尾3と末尾8のユニットの各台にリーチが集中したり、スーパーリーチがよく出るようになります。しばらくすると、その現象もやみますが、何分か経過すると再びユニット全体が活気付きます。何度かこういうことが繰り返されます。(出さないホールほど何度も何度もこれが繰り返され、当たりが近いと思わせながらなかなか当たる台は現われません)
そして、ホルコンは次のステップに進みます。
今度はホルコンが、末尾3と末尾8のユニットの中で具体的にどの台に大当たりを発生させるかを抽選で決めます。B図でいえば、末尾3のユニット、末尾8のユニットともに5台が所属しています。単純計算では両ユニットの各台の当選確率は5分1となりますが、現実にはホルコンが爆発台、優秀台をえこひいきするため、爆発台、優秀台ほど当選率は高くなります。決して平等ではありません。
ホルコンによってまずユニットが抽選され、それとほぼ同時に、当選ユニットの中から当選台(次に当たる台)が抽選で決まります。ホルコンは現在、何人の客が打っていて、今までにどれだけの金が落とされかを金額ではなく、打ち放たれた玉の数で常に計算しています。そして、そろそろ集金した金の一部を何人かの客に還元してもよいと判断した時点で、当選ユニット全体の電圧を上昇させます。すると、そのユニット全体が活気を帯び、今までもそうであったように、再びユニット全体にリーチが集中したり、スーパーリーチが出やすくなります。そして、当選台(予定台)にのみ待ちに待った大当たりが入ります。
たまたまその台に座っていた何も知らない客は、喜び勇んでガッツポーズをとったり、自分で自分に拍手を送ったりします。見ていて非常に滑稽です。しかし、ホルコンの仕組みを知っている一部の人は、自分の台が当たった時、喜ぶというよりはほっとします。スーパーリーチが来ようと珍しくノーマルリーチで当たろうと、はしゃぎ回ることはありません。「自分の台が当たりの番(当選台)でよかった」と安堵するだけです。
さて、今回のシミュレーションでは、A図の103番台が確変を128番台が単発で当たった仮定しましょう。ホルコンはさらに次のステップに進みます。
103番台と128番台が当たり、ホルコンはしばらくの間、末尾3及び末尾8のユニットを支援するか、もしくは他のユニットに浮気をしようかと思案します。もっとも、感情のないコンピュータですので、実際には悩むことはありません。全ての意思決定は抽選で行われます。
2台の大当たり発生直後、再度、ホルコンは当選ユニット抽選をします。通常、しばらくの間は同じユニット内で大当たりが連続するものですが、弱いユニットは当選期間が非常に短く、強いユニットは当選期間が非常に長いのが特徴です。そして強い台(爆発台、優秀台)は一度当たると何度も何度もユニット内抽選で勝ち続け(当選台に何度もなり)、ユニット内のチャンピオンの座に君臨します。
このシミュレーションでは末尾3のユニットは最強ユニット、末尾8のユニットは冴えないユニットと仮定して話を進めます。ホルコンは末尾3のユニットをしばらくの間、支援しようと決め、末尾8のユニットには愛想を尽かし、末尾1のユニットを新たに当選させたとします。
今後、考えられる展開は次の通りです。
さて、103番台に確変が来たわけですが、ホルコンにはまだ仕事が残されています。末尾3のユニットをひいきすることを決めたホルコンは末尾3のユニットのうちどの台を特にひいきするかを決めます。通常、確変で当たった場合、しばらくはその台が当たり続けます。しかし、運が悪い場合はすぐに同一ユニットの他の台に当選台が移ってしまいます。その場合は2連チャン止まりが多くなります。
このシミュレーションでは、しばらくの間、末尾3を当選グループにすることをホルコンが決めました。これを専門用語で「ホルコンがユニット内に残る」と表現します。103番台が当たり、ホルコンは末尾3のユニットに残ることを選びました。次の選択は次回の当たりも103番台にするかどうかということです。
もし103番台が当たり番(当選台=予定台)として再当選した場合、末尾3のユニットに属する他の台は103番台に次の当たりが訪れるまで当たることはありません。もし103番台以外の台、たとえば113番台が新当選台であれば、103番台は113番台が当たるまで確変中でも(偶然、大当たり乱数を的中させない限り)ホルコンによる誘発当たりが来ません。時々、確変中にハマリに入って、200回近くも回し続けることがありますが、これは自分の台が当たり番に選ばれていないかホルコンがもはやそのユニットに残っていないかのいずれかです。自分が当たった直後に運悪くホルコンが他のユニットを抽選してしまった場合、これを専門用語で「ホルコンがユニットから逃げる」と表現します。
但し、極めて弱いユニットでない限り、しばらくはホルコンがユニット内に残るのが普通です。しかし、喜んでばかりもいられません。ある台が確変中に同一ユニットの他の台が当たった場合、連チャン回数に影響が出ます。一般的に、自分が確変中に自分のユニットの他の台に確変当たりが発生した場は、連チャンストップの危機にあります。自分の確変中に同一ユニットの他の台が当たることは頻繁にあります。これを専門用語で「ユニット内の他の台に割り込まれる」と言います。
また、ユニット内に爆発中の台がある場合、同一ユニット内の他の台は勝ちにくくなります。当たることはあっても単発が出やすくなり、確変を引いても多連チャンはあまり期待できません。しかし、運良く自分が割り込んで多連チャンした場合、爆発台の息の根を止めてしまうこともあります。
ごく稀に同一ユニット内の複数台が同時期に仲良く爆発をするケースもありますが、この場合、そのユニットは最強ユニットであり、他のユニットは弱小となり、他のユニットで勝てる台は非常に少なくなります。
ここで復習しましょう。まずホルコンは幾つかののユニットを選び、そのユニットの中から1台だけ当てさせます。この強制大当たりは電圧上昇という現象によって実現します。そして、選ばれしユニットの中の選ばれし台が当たると、ホルコンはそのユニットに残るか他のユニットに移るかを決めます。ほとんどの場合、ユニット内に残ります。次にホルコンは、当たった台を次も当たらせるか、それとも同一ユニットの他の台を当たらせるかを決定します。何度も同じ台が「当たり番」を続けた時、多連チャンが発生します。
ちなみに、当たり番抽選は通常、ある台が初当たりを引いた時、もしくは確変中に当たった直後に瞬時に行われますが、例外もあります。新たに当選した台が空席になっている場合、誰かがそこで打てば当たるのに、誰も打たないために、ある程度の時間が経過すると、ホルコンが同一ユニットの別の台を当選させてしまいます。又、当選台を打っていても、電圧が上昇している大事な時期に一時的にハンドルから手を離して隣の友人とおしゃべりをしていたり、お手洗いに行ってたりすると、同一ユニットの他の台に当たり番が移ってしまうこともあります。
さらに、当選ユニット決め直す時間帯(よくあるのは毎時0分、15分、30分、45分前後の5分間、例:16時12分30秒〜16時17分30秒)に当選ユニット変更が行われ、チャンスが去ってしまうこともあります。※つまり、通常は当選ユニットと当選台が変更するのは、ある台が当たった直後ですが、それ以外にも変更される余地があるということです。
さて、言葉を尽くして説明いたしましたが、それでも、わかりにくいと感じる方がいらっしゃるかもしれません。それでは、さらにわかり易く説明するため、末尾3のユニットで以下のような展開があったと仮定し、裏でホルコンがどう働いたかの説明を下に記します。
当選ユニット抽選の時間帯となり、ホルコンは末尾3のユニットを当選させた。そして、末尾3のユニットの中で103番台が初当選を決めたが、この時点で103番台はまだ当たってはいない。103番台を打てばすぐに当たる環境が整えられたと言うべき状況
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が再度当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が三たび当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が四たび当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。113番台が初当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が復活当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。133番台が初当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が復活当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が再度当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が三たび当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台を四たび当選台
ホルコン、末尾3のユニットに残る。113番台が復活当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。103番台が復活当選
ホルコン、末尾3のユニットに残る。113番台が再度当選
ホルコン、末尾3のユニットから逃げ、末尾6のユニットへ移行。106番台が当選
ホルコン、末尾6のユニットに残る。126番台が当選
ホルコン、すでに末尾3のユニットから逃げているため、何もせず
文字だけではわかりにくいかもしれませんが、B図を見ながら何度も読み直してみて下さい。シマの全ての大当たり時刻とその内容をノートに記録した経験のある人は「こういうケースを何度も見た」と膝を打つことでしょう。
何気なく打っている一般客は周囲のことなど見向きもしないものです。せいぜい「あの台はよく当たるな」と感心するだけであり、どのような順番で台に当たりが入るのかというところまで追求する人は滅多にいないでしょう。上記の例はあくまでも末尾3のユニットの中で当選台がどのように変遷したかを示すものです。
では、この仕組みがもう少し詳しくわかれば、どうなるでしょうか。誰だって長い間、当選し続ける末尾3のユニットを打ちたいことでしょう。こういう状況を見抜いた時点で末尾3のユニットに空き台があれば、それをゲットし、当たり番が自分の台に移ることを祈るべきなのです。
さて、上記のシミュレーションはあくまでもたとえ話ですが、実際にホールではに多様な現象が頻繁に発生しています。しばらくホールを観察すれば、誰もが上記のシミュレーションが現実離れしていないことに気付くはずです。
そして、念入りに観察をすると以下の事実にも気付きます。
これらの知識を応用して攻略に取り組むわけですが、具体的アクションについては応用編で解説します。ここで覚えていただきたいのは以下の二つの事柄だけです。
ホルコンの存在はホールを1〜2時間観察するだけで確信が持てるようになります。あまりにも法則通りの現象が続き、はじめてそれを見る人には気持ち悪くなるほどです。実戦を行う前に一度、観察目的で優良ホールに行き、台の当たる順番を記録してみることをお勧めします。ナンバー構成パターンのホールであれば、台番号の末尾が特定の数字の台だけが何度も当たり、今までの自分の台選びは一体なんだったのかと呆然とするものです。
ところで、何故、このような露骨な現象が一般の客には見破られないのでしょうか。それは、当選ユニットが複数あるからです。通常、2、3のユニットが当選状態にあります。つまり、このユニット以外の台は偶然による大当たり乱数的中以外に、当たりは発生しません。2、3の当選ユニットの全てがいつまでもそのユニットに残っていれば、毎日打っている人であればその怪しさに気付くかもしれませんが、実際は、たとえば3つのユニットが当選して、そのうちの2ユニットは当選状態がしばらく続き、1ユニットはすぐにホルコンに逃げられ、他のユニットが新たに当選しますので、この入れ替えによって、多数のユニットで大当たりが発生し、特定ユニットの存在が見抜きにくくなっているのです。よく観察すれば、「このシマの強いユニットはここだ」とすぐにわかるようになります。ナンバー構成パターンの場合、常時、2〜3のユニットが当選していることが最も一般的です。そして、強力なユニットというものが2つくらいはあるものです。最強ユニットを見抜くのが、勝利への近道です。
また、閉店間際などシマ全体の客の数が減る時間帯は、一つのユニットしか当選していない場合があり、そのユニット以外では何度スーパーリーチが発生しても大当たりしないというしゃくに障る状況が発生します。したがって、客の少ない時間帯や、客の少ないシマでのプレーは極力避けましょう。客が少ない状態では、全体的に落ちる金も少ないため、運良く当たっても、あまり見返りはありませんし、それだけでなく、全体稼働率の低下に伴い当選ユニット数も制限されるため、得策ではないのです。
ホルコンには大別して、エリア構成パターンとナンバー構成パターンの2種類があることは前述致しました。近頃では、大半のホールが後者を採用しています。理由は単純明快です。昨今のCRパチンコは、海物語シリーズに限らず、爆発が売り物です。ホルコンは、特定ユニットを支援する習性があります。エリア構成パターンの場合、横並びの数台が1ユニットを構成しますので、シマのある一角だけがよく出るという印象を与えてしまいます。これではホルコンの知識などなくても、経験則から、誰もが大当たりした台の周辺で打ちたがるようになることは目に見えています。その点、ナンバー構成パターンを採用すれば、滅多に気付かれることはありません。
優良ホールを探した後は、そのホールが採用するホルコンのパターンを識別する必要があります。夕方もしくは夜、最もホールが混雑している時間帯に、2時間だけ打たずに観察してみて下さい。これに抵抗のある人は、必要経費としての2〜3千円をちびちびと使い、打ちながら観察すればよいでしょう。打ったり休んだりを繰り返し、打つふりをしながら観察するのです。観察するのは自分のシマだけで十分です。そして、大当たりが発生するたびに、台番号と時刻をメモ帳に記録していきます。
混み合っている時間帯であれば、2時間もこの作業をしなくてもよいかもしれません。1時間〜1時間半でも十分でしょう。大当たりの発生する順番を見れば、そのホールがエリア構成パターンかナンバー構成パターンかを容易に識別できます。台番号の特定の末尾の台のみに異常に大当たりが集中していれば、それだけでナンバー構成パターンであることが決定的になります。
気をつけていただきたいのは次の点です。台番号の末尾1のユニットと末尾2のユニットが同時期に当選していた場合、101番台の当たりの次に102番台が当たることも十分に有り得ます。この場合、観察が浅ければ、隣の台が当たったという事実のそこだけに目が行き、エリア構成パターンであるという安易な結論を出す人が少なからずいます。注意深く観察すれば、同時期に108番台→128番台への当たり番移動や102番台→112番台→122番台といった顕著な同末尾当たり番移動の事実があるにもかかわらず、これを平気で見落としてしまう人が意外と多いものです。観察時間2時間というのは、これだけの時間をかけて観察すれば、そのような間違いはまずないだろうという意味です。
午前中の観察はやめましょう。朝イチの時間帯はモーニング機能などが働き、 何回転目に大当たりするなど仕組むこともできる上、午前中は単発当りが非常に出やすい傾向があります。単発当たりの場合、その当たりが終わってからホルコンが他のユニットに移ってしまうこともよくあります。又、午前中は全体的に活気を出すために、ホール側もいろいろなユニットで大当たりが発生するようホルコン設定をしているケースが多く、当選ユニットの移行が頻繁に行われます。そのため、なかなか識別ができません。
また、客が極端に少ない時間帯は大当たりする台も少ないため、正しいデータが取れません。18時〜20時などは観察に最も適した時間帯です。ホルコンのパターン識別は基本中の基本であり、これができていなければ攻略不可能となりますので、打ちたい気持ちをぐっとこらえて、一回だけの入店でこの観察作業は終わらせましょう。勝負するのは、その後でも後日でも結構です。
次に今、どのユニットが当選しているのかを見抜きます。話を簡略化するために、これからはナンバー構成パターンに絞って話を進めます。
大当たり中は、台の上のランプが点灯します。大当たりラウンド消化中であれば、黄色、確変プレー中であれば桃色、時短中であれば緑色のランプが点灯します。
ある台に黄色ランプが点灯している場合、それは当選ユニットの中の当選台だからこそ当たったわけです。今、当たったばかりですので、まだホルコンはそのユニットに残ると考えるのが普通です。特に、何時間もの間、そのユニットに当たり台が出ておらず、記念すべき大当たり第一号として、その台が当たりを引いた場合は当選ユニットに選ばれたばかりですので、よほど運が悪くない限り、ホルコンはそのユニットにしばらくの間残ります。
桃色ランプが点灯している台(確変中)があれば、何連チャン中かを見ます。3連チャン、4連チャン程度であれば、強いユニットの場合、ホルコンはそのユニットから逃げません。弱いユニットの場合は逃げてしまうこともあります。ある台が10連チャン中の場合は微妙です。ホルコンはまだそのユニットに残っているかもしれませんし、他のユニットに逃げているかもしれません。あるいは、連チャン中にホルコンは一時的に他のユニットに逃げて、再びそのユニットに戻ってきたと考えることもできます。ともあれ、ホルコンがまだそのユニットに残っている可能性の方が逃げている可能性よりも高いと言えます。
緑色のランプが点灯している台は、ホルコンがそのユニットに残っているかもしれませんし、すでに他のユニットに移ってしまったかもしれません。強いユニットの場合は、そう簡単にはホルコンが逃げませんが、時短中の台にスーパーリーチがよくかかる場合、ホルコンはそのユニットにほぼ残っているとみなして結構です。時短中の台にリーチが全然かからない場合、もしくは、時々ノーマルリーチがかかる程度の場合は、ホルコンが逃げている可能性もあります。しかし、それでも、まだホルコンが残っている可能性の方が高いと言えます。
また、時短中の台が時短を終え、緑色ランプは消灯しても、時短終了後、まだ回転数の浅い台(300回転未満)があれば、ホルコンがその台の属するユニットに残っている可能性は十分です。
このようにして当選ユニットを見抜きます。今、当たっている台、つい先程まで当たっていた台の属するユニットが、まだ当選中であると仮定することから攻略開始となります。まだホルコンが逃げていないユニットの空き台を狙うのです。これだけを実行するだけでも、収支は飛躍的に向上します。
どの台も当たっていない場合はしばらく静観し、次の当たり台の登場を待ちましょう。ある台が当たった時点でその台が属するユニットを当選ユニットであると仮定してよいでしょう。
入店後は、確変中の台がどこにあり、時短中の台がどこにあり、時短が終わりまだ回転数の浅い台がどこにあるのか、チェックするのを習慣にします。そして、そのユニットが当選していると仮定し、そのユニット全台の動きを観察します。「このユニットだ」と睨んだユニット内にリーチが集中したり、スーパーリーチが多発すれば裏付けをとったことになります。特に同一ユニット内の複数台にスーパーリーチが同時期に来るような場合はそのユニットの次の当たりが近いことを示しています。
上記の様々な観点より観察をし、当選ユニットを見抜いた後は、そのユニットの台で打つことに決めます。当選ユニットの全台が埋まっている場合は諦めるしかありませんが、1〜3台の空き台があれば、そのうちの一つを確保します。そして、当たり番が自分の台に移ることを祈るのです。空き台が複数存在する場合は、台の潜在性と現在の調子などを考慮し、適切に選択します。
観察の結果、当選ユニットを見抜いても、観察中に他の客が次々と座り、そのユニットの全台が埋まってしまえば何もできません。台を取られる前に、まずは直感的にここだと思ったユニットの空き台にタバコやハンカチを置いて確保し、その後打たずに、しばらくは観察を続けることが重要です。そして、同一ユニット内のリーチの集中やスーパーリーチ多発現象を目撃し、確信が持てた時点で打ち出しを開始するのが安全策となります。
観察の結果、最初はこのユニットが当選していると思ったけれども、(リーチ数、スーパーリーチ数から見て)あのユニットの方が当選している可能性が高いと結論を変えた場合はタバコやハンカチを当選中と思われるユニットの空き台に移します。
文字で書くと複雑に見えますが、慣れてしまえば5分程度で終えることのできる作業です。ホルコン理論を知っている客の中には、稀に30分位、打たずに観察を続けている猛者もいますが、あまりにも観察ばかりしていますと、不自然な上、何も事情を知らない馬鹿な客からクレームをつけられたりすることもありますので、強くお勧めすることはできません。
入店したら、当選ユニットがどこであるのか見抜き、そのユニット内の台で打つ。その台が出なければ、同一ユニットの他の台に移動して打つ。非常に単純なことですが、これが少ない投資で大当たりを引くための基本となります。たとえば、台の末尾1、末尾5、末尾7のユニットが当選中であると見抜けば、末尾1、末尾5、末尾7の台の間をぐるぐる回っていればよいのです。至って単純なことです。